本市を取り巻く状況としまして、こうして本市の価値を高める
取り組みに果敢に挑戦していますが、長引く感染症が本市の
地域経済へ与える影響は大きく、
市内事業所の直近の
景気観測調査では、昨年度と比べて持ち直してきているものの、令和4年1月から3月の
先行き見通しでは、製造業で
マイナス幅の拡大、非製造業で
マイナス幅縮小を予測しており、今後も引き続き厳しい
財政状況が続く見通しとなっております。
こうした厳しい状況下でも、本市が市内外から真に選ばれる府中市となり、希望と笑顔があふれるまちを実現するためには、歩みをとめることなく前進していかなければなりません。そのため、令和3年度には新たに
事業見直しに
取り組み、既存の事業から
重点事業へと財源の最適化を図ったところです。今後も新たな
歳入確保策の実施や
既存事業の検証を通じた財源の効果的な活用など、将来にわたって持続可能な
財政運営を行ってまいります。国においては、
経済財政運営と改革の
基本方針2021等に基づき
カーボンニュートラルや
デジタル化といった
世界経済の変化、また柔軟な働き方や
ビジネスモデルの変化、環境問題への意識の高まり、東京一極集中変化の兆しなど、国内の未来に向けた変化といった内外の変化を捉え、
構造改革を戦略的に進め、
ポストコロナの持続的な成長基盤をつくるとしています。
また、地域の暮らしや社会、教育や研究開発、産業や経済を
デジタル基盤の力により変革し、大都市の利便性と地域の豊かさを融合した
デジタル田園都市の構築を進めるなど、心豊かな暮らし、ウェルビーイングと持続可能な環境、社会、経済、サスティナビリティーを実現することを目指し、地方の魅力をそのままに都市に負けない利便性と可能性を開くとしております。
このうち特に
カーボンニュートラルについては、既に経済界において
自動車産業ではEVカーへのシフトといった
構造変化への対応、個々の企業が取引を継続する条件として取引先や融資先から省エネ率の達成や
再生可能エネルギーへの転換が求められるなど、今後の
事業継続にかかわる大きな
ルールチェンジに直面しています。今回の
カーボンニュートラルの流れは、
産業構造そのものや商取引のルール、さらには雇用、消費行動の変容など、
市民生活にも影響する大きな
構造変化であり、一部の企業、一部の市民だけで取り組んでいく問題ではなくなってきており、行政、企業、市民を挙げてのムーブメントとして位置づけていく必要があります。
以上を踏まえ、令和4年度においては、発生から2年を超えてなお長期化する
コロナ禍や、毎年のように頻発し、激甚化する
自然災害への対処、さらには脱
炭素社会に向けた世界的な流れやDXなど、私たちは今、100年に一度とも言うべき産業、
市民生活、
コミュニケーションのあり方といった社会の根幹にかかわる大きな
構造転換の波にさらされようとしております。
こうした中、何よりまず
市民生活や
経済活動の土台である健康、安全・安心、市民の皆さんが抱える不安の軽減にしっかりと取り組んでいくとともに、こうした歴史的な
構造変化をチャンスと捉え、
カーボンニュートラルなど新たな課題にも挑戦してまいります。
府中市発展の象徴であり、市民の誇りでもあります「恋しき」あるいは翁座の有効活用と波及効果の創出、上下の
町並み保存、
市民プール建設を視野に
i-coreFUCHU(いこーれ
ふちゅう)や
PicLikeなど、府中
駅南エリア全体での集客力や拠点性、回遊性の一層の向上、またドローンのまち、
教育子育てのまちの進化、稼ぐ農業、稼ぐ
中小企業への
チャレンジなど、府中市ならではの本物の価値を磨き、向上させ、市内外に訴求していくブランディングを強力に推し進めます。
また、生涯にわたって
スポーツと
健康づくりを実践できる新たな
仕組みづくり、
産学金プロといったさまざまな主体との連携の発展、性別・年齢・国籍・障害の有無にかかわらず希望する生き方を選択し、認め合える
ダイバーシティーや地域を核とした持続可能な
自治振興、協働の
仕組みづくり、DXを通じた満足度の高いサービスと
コミュニケーションの形成など、市役所のあらゆる分野において、つなぐ、つながる、つなげることに徹底的にこだわり、関係団体や関係者との
つながりをさらに強固なものにしてまいります。
以上のことを市政運営の基本的な考え方とし、希望と笑顔があふれるまちの
実現~「つながり」でつくる
協奏社会~というキャッチフレーズとして掲げ、
予算編成を行っております。
令和4年度の予算は、第5次府中市
総合計画を策定して以来2度目の
予算編成です。
施政方針として
総合計画に掲げた
基本目標に即して、重点施策としているものについて6つの分野で概要を説明をさせていただきます。
まず、力強い産業が発展するまちについてですが、本市における力強い産業の発展のためには
ものづくり産業の振興、
人材確保、農林業の振興という3つの視点が重要であります。そのために
コロナ禍により経営に影響を受けた事業者の
事業継続支援について、引き続き国・県の制度をフル活用しながら市独自の対応を柔軟かつ機動的に講じてまいります。
新たに
中小企業・
小規模企業振興基本条例を制定し、直面する課題や
ビジネス継続・拡大に向けた方策を官民一体で推進していくとともに、市独自の
産業連係室の
ステップアップとして、
市内中小企業群の技術力を生かした
共同受発注や技術習得の機能を有したプラットフォームの構築を視野に、希望する
中小企業の皆さんと
生産管理システムの導入など、
生産性向上の
仕組みづくりをスタートさせます。
企業人材確保に向けて、
連携先大学や府中市出身者などをターゲットに、大学入学の早い段階から学生と
市内企業とをつなぐ
ふるさとワーキングホリデーと、就活生と第2新卒者など、
市内就職希望者向けインターンシップとを組み合わせた
取り組みを行ってまいります。
ドローン及び
周辺サービス企業の集積による
ビジネス獲得を目指し、実証実験の場の提供、相談、
市内企業とのマッチングを行う
推進体制を強化してまいります。
カーボンニュートラルも視野に、稼ぐ農業と
農業関連ビジネス、
アグリビジネスの創出を目指し、
プロ農家育成に加え、半農半X・
体験農業を初めとした多様な担い手の確保、農作業の共同化や
スマート化、
土づくりからの高
付加価値化、マーケティングなど
専門人材の確保や商社機能の構築に取り組んでまいります。
あわせて林業分野においても森林のゾーニングや
経済循環の仕組みについて検討をしてまいります。
第2の
基本目標、人・
つながりについてですが、子育て、教育など人を育て、人と人との交流が生み出す活気ある社会の実現に向けて、昨年7月に
i-coreFUCHU(いこーれ
ふちゅう)内に開設しました「ちゅちゅ」に加え、令和4年度からは
上下地域の子育て×
高齢者介護×
健康推進×
障害福祉を包括した
ワンストップ相談を展開するとともに、障害者の働く場、
学びや福祉人材の育成、地域の交流・
にぎわいの
総合拠点として中
山間地域の新しいモデルとなる、仮称でありますが「
上下地域共生交流センター」をオープンさせ、
府中版ネウボラの充実に努めてまいります。
子どもを取り巻くリスクへの
予防的支援のため、県とともに開発をしておりますAI見守りシステムの本格運用に向けて庁内体制や
仕組みづくりを行ってまいります。
令和3年度に府中市独自で設置しました「
教育課程研究センター」を中心に取り組んでいます「
ことば探究科」の全
学年カリキュラム化を完成させ、新しい学びの形として全国に発信していくとともに、全市的に整備した
ICT機器を活用した授業改善、多様な学びをより進化させてまいります。
また、全国から高い注目を集めております
コミュニティ・スクールの
取り組みを
教育内容や
地域活性化と連動させるほか、
校内飲食ブースの拡充、新たに放課後の
学習支援を展開するなど、児童・生徒の「学ぶ意欲」と「確かな学力」の向上に取り組んでまいります。
上下高校に配置した
専任コーディネーターを中心に、大学、地域、
市内企業の協力を得ながら、第一線の学習体験や
上下高校ならではの
魅力づくりに取り組むとともに、これまでの
小中一貫教育の強みを軸に、幼保小、市内3高校との
中高連携、また大学・地域・産業界との連携といった切れ目のない学びを一層推進してまいります。
第3の
基本目標、活気・
にぎわいについてでありますが、
総合計画で掲げる
社会増減増を実現するためには、まず活気と
にぎわいのある魅力あるまちでなければなりません。そのために、オープン以来月平均1万人超の集客を維持しております
i-coreFUCHU(いこーれ
ふちゅう)では
参加者同士の
つながりが芽生え、「道の駅 びんご府中」では
レストラン事業者の交代を行い、民間による「HAPPY SUNDAY MARKET」や「
PicLike」の
社会実験など新たなスポットが生まれつつある中、3年後の
市民プールの建設をにらみ、府中
駅南エリアの集客力・拠点性・回遊性をより高めていくため、
i-coreFUCHU(いこーれ
ふちゅう)に大人時間が過ごせる新たなコンセプトによるカフェの整備、「道の駅 びんご府中」産直市と
レストランの魅力向上、
PicLikeを通じた
公共空間づくりなど、
駅南エリアが生まれ変わる
取り組みを進めるとともに、駅南北間の接続方策、エリア全体を統括する
マネジメント機能のあり方の検討に着手してまいります。
大型遊具の完成や
学生コンペによる
トイレ整備など、
ポムポム周辺での新たな
魅力づくりと連動させ、中心部との
移動手段を確実にするとともに、回遊性を高める手法についてさまざまな角度から、便利で楽しく、ストレスフリーな
移動手段の検討を行ってまいります。
「恋しき」の価値向上に加え、周辺の空き家・あき店舗を活用し、エリア全体で宿泊・食事などを提供する「
分散型ホテル」の実現に向け、
民間事業者と連携して、
新規プレーヤーの獲得とリノベーションによる町並み全体の活性化を図ってまいります。
スポーツの持つ価値・可能性を最大限発揮させるために、
市民プールや
芝生グラウンドの整備を進めるとともに、EV&ゼロハンカー、あるいは
市民マラソン、あるいはドローンなどオンリー
ワンスポーツを推進してまいります。特に、府中市発の新たな
女子サッカーチーム設立や
プロチームとの連携によるブランド力強化を図ってまいります。
また、健康への関心が高まる中、子供からお年寄りまでだれもが
健康づくりや
スポーツに親しめる生涯
スポーツを根底に据えた新たな
スポーツ推進組織の構築を目指してまいります。
重伝建も視野に上下の町並み保全とブランド化のあり方を検討するとともに、現存する中国地方最古の木造芝居小屋翁座の段階的修復と観光資源としての活用を目指してまいります。
また、利用者の満足度の向上や稼ぐ観光の推進に向け、地域と連携をしながら、魅力あるキャンプ場運営が可能な事業者の選定を行うほか、府中市ならではの「ライフスタイルツーリズム」の実現に向け、食や歴史文化、ものづくり、アウトドアにフォーカスした観光コンテンツの造成も促進してまいります。
第4の
基本目標、安全・安心についてですが、健康や安全によって得られる安心感が
市民生活、企業活動の基盤であることは、例年のように発生する大規模
自然災害や
コロナ禍において実感されております。
そのために、希望する人が一日も早く安心して3回目及び小児の
ワクチン接種ができるようスピード感を持って取り組んでいくとともに、市保健師チームによる在宅療養者支援や食料・日用品パックの確保、また抗原検査キットの独自調達など、感染予防と万一の療養生活での不安軽減に向けてあらゆる手段を講じるなど、医師会、保健所と緊密に連携しながらしっかりと取り組んでまいります。
また、
市民総合アプリ「
My府中」をはじめさまざまな伝達手段で市民の皆さんに必要な情報をわかりやすくタイムリーに提供してまいります。
日常からの
健康づくり・フレイル予防が何より大切であり、「生涯
スポーツ・
健康づくり」に親しめる
仕組みづくりに加え、新たにICTを活用した医療介護データと個人の健康評価をひもづけた「健康カルテ」を作成し、健康リスクの早期予防に
取り組みます。
また、
コロナ禍による受診・検診離れへの対策、オンラインと訪問の利点をミックスした新たな形のオンライン診療の構築を図ってまいります。
公立3病院との連携強化や湯が丘病院の建てかえに向けたハード面・経営面での
取り組み、非常時において着実に判断し行動できる実践的な訓練や体制整備、中須ポンプ場整備、可搬ポンプの効果的な運用や個人が実施する止水板設置支援など自助・共助を組み合わせた総合的な浸水被害対策など、安全・安心の基盤づくりを行ってまいります。
また、少子高齢化対策・人口減少抑制に大きな要素を占める「住むこと」に焦点を当て、公営住宅が担う役割のあり方や官民が連携した住宅セーフティネット、成熟した団地の諸課題、子育て世帯、高齢者世帯、外国人といった属性に応じた住み方・住まい方について検証し、府中市に住みたい・住み続けたいライフスタイル重視の「住政策」を構築してまいります。
第5の
基本目標、ICT都市
ふちゅうについてですが、光ケーブル網の
市内全域整備が完了し、新たな双方向型
コミュニケーションツールであります
市民総合アプリ「
My府中」など、令和3年度までにデジタル
コミュニケーションのハード・ソフト両面のインフラを整備してまいりました。令和4年度以降は、DX基盤をより高度に活用し、市民サービスの質の向上と行政業務の生産性の向上を図ってまいります。
行政窓口での各種申請手続や相談など、ライフイベントに代表される錯綜した処理のストレスの軽減や、証明書発行に代表される簡単な申請処理のスピードアップ、また複数の行政サービス拠点をオンラインでつなぐことにより提供サービスの質の向上を狙ったICT化を進めてまいります。
都市活動のシミュレーションや分析、防災などの利活用も見据え、オープンデータ化を促進するため、県のモデル事業として府中市や県が保有する都市行政データの3D都市モデルの構築に着手してまいります。
最後の
基本目標であります選ばれるまち府中についてですが、府中市の認知度を高め、市内外からの共感協働を獲得する上で必要となる「伝える」こと、そして、そのための施策や事業をより深耕させていくため、新たに広報ディレクターを配置するとともに、市役所全体の広報に対する意識及びスキルを強化してまいります。
大学、金融機関、
プロチームといった多様な分野の企業、団体と進めている
包括連携協定をより強化し、具体的な
取り組みを拡充してまいります。
こうした
取り組みの具現化や成果の発信を通じ、新たな連携先の獲得を目指すとともに、今後は、市内・近隣の企業、大学との連携協定なども取り組んでまいります。
少子高齢化に伴う世帯の減少、担い手の高齢化や確保など
コミュニティの維持そのものが「待ったなし」の課題に直面する中、町内会、地区社協、民生委員・児童委員など各組織と行政が一緒に地域づくりに取り組める「新たな地域協働・
自治振興」の
仕組みづくりに向けた議論をスタートさせるとともに、地域の拠点となる公民館の改革と機能強化に着手してまいります。
i-coreFUCHU(いこーれ
ふちゅう)や
PicLike、観光・農業振興の
取り組みを通じ、新たなアイデアやプレーヤーの獲得、人材ネットワークが生まれつつあります。こうした萌芽をより力強いものとし、「府中はおもしろい、何かできる」を府中市のブランドにできるよう、市内外から意欲ある人材のユニークで先導的な提案を募り、その事業化を支援する「府中市ハッカソン」をスタートしてまいります。
終わりに、私が市長に就任して4度目の
予算編成となりました。このたびの一般会計当初予算額につきましては、217億8,000万円、これは令和3年度と比較して4.5%、10億2,000万円の減となりました。これは合併以降、4番目の予算規模であります。令和4年度は市政運営の
基本方針のサブタイトルを「
つながり」でつくる協奏社会としております。少子高齢化や
コロナ禍を受けた沈滞ムードの中で、活気、
にぎわいを創出し、その中に参加者、関係者、企業同士の
つながりが発生し、その
つながり、協働がイノベーションを起こし、結果的にさらに大きな活気・
にぎわいという旋律が府中市の中で奏でられるような
取り組みを行ってまいります。
そのために、前提であります健康・安全への
取り組みを行った上で、本市の価値を磨き、向上させ、市内外に訴求させるブランディングを強力に推し進めること、またあらゆる分野で
つながりに徹底的にこだわることを基本的な考えとしております。
最後になりましたが、私のこの強い思いを御しんしゃくいただき、今後とも府中市行政に対し、格別の御理解と御協力を賜りますよう、お願いを申し上げます。
最後になりますが、今議会には当初予算、条例制定、改正、補正予算など、合計28件の議案と報告1件を提案しております。どうか皆様の慎重なる御審議を賜り、全て原案どおり御可決をいただきますことをお願い申し上げ、私からの挨拶と
施政方針とさせていただきます。ありがとうございました。
〔市長
小野申人君 降壇〕
○議長(
棗田澄子君) 10分間休憩をいたします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
午前10時35分 休憩
午前10時47分 再開
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○議長(
棗田澄子君) 再開いたします。
この際、日程第5、議案第3号「令和4年度府中市
一般会計予算について」から、日程第33、報告第1号「
専決処分の報告について」までを一括議題といたします。
市長から、提案理由の説明を求めます。
豊田
総務部長。
〔
総務部長 豊田弘治君 登壇〕
○
総務部長(豊田弘治君) それでは、令和4年第2回
府中市議会定例会に提案しております議案について、説明いたします。
まず、令和4年度当初予算でございます。
議案第3号、令和4年度府中市
一般会計予算から議案第10号、令和4年度府中市
病院事業会計予算まで、令和4年度当初予算の概要につきましては、先ほど市長の
施政方針で説明がございましたので、私からは予算規模や内訳などにつきまして令和4年度当初予算説明資料により概略を説明いたします。
配信をいたしました。
まず、会計別の予算規模です。
一般会計は217億8,000円、前年度より10億2,000万円、4.5%の減。特別会計は国民健康保険特別会計が36億3,374万2,000円、5.2%の減。介護保険特別会計は57億6,191万6,000円、1.6%の減。後期高齢者医療特別会計は7億6,476万3,000円、1.8%の増。病院事業債管理特別会計は4億243万6,000円、20.4%の減となっています。
事業会計は、それぞれ支出合計額で申します。水道事業会計は、12億2,129万4,000円、5.2%の減。下水道事業会計は、18億8,080万円、7.6%の減。病院事業会計は、15億827万2,000円、4.5%の増となっております。
次の51ページを御覧ください。
一般会計予算規模と伸び率の推移です。一般会計は新環境センター建設などの完了などにより減少し、過去4番目の予算規模となっております。
下段の財政調整基金残高の推移ですが、令和3年度末では27億2,000万円。令和4年度末では15億3,000万円で、いずれも見込み額をお示ししております。
続いて、52ページから53ページを御覧ください。
一般会計予算額の款別内訳でございます。
まず、歳入ですが、市税につきましては、48億523万7,000円。前年度予算では、コロナウイルスの影響を考慮し、法人市民税や固定資産税の大幅な減少を見込んでおりましたが、令和4年度当初では今年度の実績見込みを踏まえ、4.2%の増としております。
地方交付税は9.8%の増額で、臨時財政対策債から普通交付税への振替、あるいは近年の実績額を考慮しております。
国庫支出金と市債につきましては、新環境センターの建設や旧三玉病院の改修などの事業が完了し、減少したことなどによる減となっております。
寄附金は、ふるさと納税寄附金を今年度の実績に基づいて増額をしております。
歳出につきましては、衛生費は、新環境センター建設事業の完了などにより40%の減、教育費は
芝生グラウンド整備あるいはプール建設事業などにより26.3%の増となっております。
続いて、54ページから55ページは、一般会計歳出予算の性質別内訳でございます。
人件費は、退職手当の増により3.7%の増、そのほか、扶助費、公債費を足した義務的経費、合計としましては1.7%の増となっております。
普通建設事業費は、新環境センターの建設完了などにより37.4%の減、災害復旧事業費と合わせた投資的経費では36.6%の減となっております。
物件費は環境センターの運営委託などで11.5%の増、補助費等は独法への負担金の減などで4.2%の減となっております。
続く56ページには投資的事業の主な内訳、また、57ページからは地方債現在高、市税、地方交付税の推移を載せておりますので、御参照をいただきたいと思います。
少し飛びまして62ページ、ここには令和8年度までの中期財政見通しを掲載をしております。令和2年度は決算額、令和3年度は決算見込み額、令和4年度は当初予算額に繰り越し予定額を合計したもの、令和5年度以降は見込み額を載せております。
市税は、令和4年度からは段階的な回復の後、再度減少傾向と見込んでおります。地方交付税は、市税の減少と公債費等の増加要因を反映して、国・県支出金及び地方債は今後の事業予定を反映して推計をしております。
歳出では、人件費は採用及び退職を勘案した職員数をもとに算出、扶助費は高齢化率の増加などを反映して、また公債費及び投資的経費は、令和5年度以降の事業予定などを反映させて推計をしております。
これらの推計に基づき、各種指標の見通しを下段の表に載せております。将来見通しとして厳しい見方をした結果として御覧ください。その中でも財政調整基金残高の減少等の将来の財源不足が懸念されるところでございますが、それに対する方針といたしまして、次の63ページに行政経営の方針を載せております。
府中市行政経営プランに基づいた持続可能で質の高い行政サービスの提供を通じて、府中市の将来像、目指す姿の実現を支える成果重視の行政経営の実現を目指し、令和4年度におきましてはPDCAサイクルの定着とブラッシュアップ、フルコストでの事業点検、業務プロセスの見直しやICTのさらなる活用、人事評価を活用した人材マネジメントシステムの構築などの
取り組みを進めてまいります。
あわせて、今、発信をいたしました参考資料としてタブレットに載せております。今回令和3年度で
事業見直しを行いましたことにつきましてまとめておりますので、御覧ください。
令和3年度で取り組んだ
事業見直しにつきまして、今年度全ての事業につきまして評価点検を実施する見直しの
取り組みをいたしました。削減目標を一般財源ベースで1億円といたしまして、人役を含めたフルコストの観点を取り入れた結果、1億269万5,000円の効果額が得られ、令和4年度予算の財源確保にもつながったものでございます。各事業、各部ごとの見直しの詳細につきましては、資料のほうを御覧いただきたいと思います。
このほか、重点施策を実現する主要事業の説明シート、また補助金一覧表、別冊令和4年度借地用途別明細書を添付しておりますので、そのあたり御参照いただきたいと思います。
また、令和4年度予算案の中で、今説明を申しました内容以外の一般会計の債務負担行為あるいは地方債、各特別会計の歳入歳出の内容、事業会計の収入支出の内容、事業概要等につきましては、それぞれの予算書を御確認御参照いただきますようお願いをいたします。
以上で、令和4年度当初予算についての説明を終わります。
続いて事件、議案、条例改正等につきまして、議案概要資料により説明を申し上げます。
まず議案第11号、辺地に係る
公共的施設の
総合整備計画の策定についてでございます。
これは辺地に係る
公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律の規定により、市議会の議決を求めるものです。
今、配信しましたページの一番下、4の令和4年度実施予定の事業を御覧ください。
斗升辺地におきまして、市道斗升御山線改良事業を令和8年度までの5年間、計1億5,000万円の事業を追加実施するものでございます。
続いて、議案第12号、次の6ページをお開きください。府中市
上下老人介護支援センター設置及び
管理条例の廃止についてでございます。
介護老人保健施設かがやき苑施設内に設置しております上下老人介護支援センターを
指定管理者である翁仁会に譲渡することに伴い、条例を廃止するもので、施行期日は令和4年4月1日でございます。
続いて、7ページ、議案第13号、府中市
産業振興センター設置及び
管理条例の廃止について、市議会の議決を求めるものでございます。
府中市が府中家具工業協同組合と締結した覚書に基づき、センターを
指定管理者である同組合に譲渡することに伴い、条例を廃止するもので、施行期日は令和4年4月1日でございます。
続いて、次の8ページ、議案第14号、
上下地域共生交流センター設置及び
管理条例の制定について、市議会の議決を求めるものです。
この施設は
上下地域における保健、
高齢者介護、障害者福祉、子育て支援などの総合相談機能と住民の交流拠点機能を持ち、
障害福祉サービス事業所などを併設した総合的拠点施設として設置するもので、実施事業また、使用料につきましては資料を御覧いただきたいと思います。施行期日は規則で定める日としております。
次に、9ページ、議案第15号、府中市
中小企業・
小規模企業振興基本条例の制定について、市議会の議決を求めるものです。
市内企業数の99%以上を占める中小・小規模企業は、府中市経済の発展に寄与し、雇用の場を創出するなど、重要な存在であることからその振興を図り、ひいては地域社会の発展、
市民生活の向上に寄与することを目的に制定をするもので、基本理念、市事業者等の役割等を定め、府中市
産業振興ビジョンの実効性をより高めるものでございます。施行期日は公布の日としております。
少し飛びます。18ページを御覧ください。済みません、ちょっと配信が今止まっております。
議案第16号、府中市
職員定数条例の一部改正について、市議会の議決を求めるものでございます。
済みません、18ページを御覧ください。今配信しました。
職員数の現状及び今後の見込み等を踏まえて職員定数を改めるため改正をするもので、今後も定年延長制度の導入など、状況に応じて適宜見直しを図ることとしております。施行期日は令和4年4月1日でございます。
1ページ飛びまして20ページ、議案第17号、府中市職員の
育児休業等に関する条例の一部改正について、市議会の議決を求めるものです。
令和3年度人事院勧告において示された趣旨に従い、非常勤職員が育児休業を取得する際の在職要件の緩和や育児休業を取得しやすい環境整備措置などの項目を追加するもので、施行期日は令和4年4月1日でございます。
2ページほど飛びまして、23ページ、議案第18号、府中市第1
号会計年度任用職員の報酬、期末手当及び費用弁償に関する条例の一部改正について、市議会の議決を求めるものです。
第1号、いわゆるパートタイムの会計年度任用職員の期末手当につきまして、令和4年度から令和3年度人事院勧告に基づく国家公務員に準じた支給に改正をするものでございます。施行期日は令和4年4月1日としております。
1ページ飛びまして、25ページ、議案第19号、府中市
家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正について、及び議案第20号、府中市
特定教育・
保育施設及び
特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部改正について、市議会の議決を求めるものでございます。
この2つの条例につきましては、国が定める基準等の改正を行われたことより条例を改正するもので、改正内容は同じものとなっております。主な内容としまして、
家庭的保育事業等からの卒園後の受け入れ連携施設の確保、これが不要とされたこと、また文書につきましては、電磁的記録を可能としたものでございます。施行期日は公布の日です。
次に、少し飛びます。今発信をいたします。38ページ、議案第21号、府中市
国民健康保険税条例の一部改正について、市議会の議決を求めるものです。
国民健康保険制度の県単位化に伴い、税率を準統一保険料率に段階的に合わせるため条例を改正するもので、
新型コロナウイルス感染症拡大の状況を勘案し、保険税負担を軽減する考えのもと、所得割額、平等割額を改正し、全体的に引き下げます。また、子育て世帯に対しても負担軽減を図るもので、令和4年4月1日から施行し、令和4年度以降の年度分の税について適用いたします。
次に、50ページ、議案第22号、府中市
公民館条例及び府中市
クルトピア条例の一部改正について、市議会の議決を求めるものです。
各公民館に設置する14の運営審議会を1つにすることで、社会教育活動、生涯学習活動の充実を図り、また地域
コミュニティの拠点施設として地域共同活動の活性化を図るため改正するもので、施行期日は令和4年4月1日でございます。
事件、条例改正等につきましては以上でございます。
続いて、補正予算につきまして、議案第23号、令和3年度府中市
一般会計補正予算(第11号)から議案第29号、令和3年度府中市
病院事業会計補正予算(第3号)まで、令和3年度3月補正予算説明資料によりその概要を一括して説明をいたします。
ただいま配信いたしました。
まず、一般会計は、引き続き
新型コロナウイルス感染症対策経費を計上するとともに、国の補正予算を前倒しして実施する事業を計上し、一方で不用が見込まれる経費を減額し、歳入歳出それぞれ9億2,868万9,000円の減額としています。
歳出の主な項目について説明いたします。
コロナ感染症対策事業では、
指定管理者運営業務支援金として市の休業要請に協力し、利用料金収入等が大幅な減収となった
指定管理者に対して支援金を支給するもので、1,100万円、学校教育活動継続支援事業は、学校での消毒液等の感染防止対策経費といたしまして、1,260万円を計上しております。
このほか、コロナ関連以外の事業では、大規模盛土第2次スクリーニング計画策定業務といたしまして、県が実証した第1次結果を受けて、府中市内での優先順位の判定、あるいは詳細調査に向けた計画を策定するもので、597万3,000円を計上しております。
また、保育士、放課後児童支援員等処遇改善事業は、国の補助事業として処遇改善を目的に、市内の運営事業者に補助金を交付して、結果保育士等の確保、また子育て支援の充実を図るもので、418万2,000円を計上しております。
次の3ページには令和4年度へ繰り越す事業と債務負担行為の変更を掲げております。続く特別会計についても御一読をお願いいたします。
次に、追加で提案をしております補正予算を説明いたします。
議案第30号、
専決処分の承認を求めることについて(令和3年度府中市
一般会計補正予算(第12号))の
専決処分について、市議会の承認を求めるもので、
専決処分の日は令和4年2月21日でございます。
補正の内容は、広島県議会議員補欠選挙執行費といたしまして、2,384万8,000円を歳入歳出それぞれに追加して、合わせて一部を令和4年度に繰り越すものでございます。
最後に報告といたしまして、
専決処分についての報告でございます。
報告第1号、
専決処分の報告について、
地方自治法の規定により報告いたします。
事故の概況でございます。令和3年9月12日午後3時頃林道市場線において、賠償の相手方の運転する軽自動車が道路中央付近にあった落石の上を通過した際に車両下部が破損したもので、賠償金額は市の過失30%、3万4,063円、賠償の相手方は御覧のとおり、
専決処分年月日は令和3年11月8日でございます。
この件につきましては、議会へ報告が遅れたことにつきましてこの場をかりておわびを申し上げます。
以上で、3月定例会に提案をさせていただいております議案についての説明を終わります。何とぞ慎重審議の上、全ての議案を原案どおり御可決いただきますようお願いいたします。
〔
総務部長 豊田弘治君 降壇〕
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○議長(
棗田澄子君) これにて、提案理由の説明を終結いたします。
議案第3号から報告第1号までの29件について、これより質疑に入ります。
ただいまのところ通告はありませんので、質疑を終結いたします。
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○議長(
棗田澄子君) お諮りいたします。
議案第3号から議案第10号までの8件及び議案23号から議案第30号までの8件、計16件については、議長を除く18人の委員をもって構成する
予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
棗田澄子君) 御異議なしと認めます。
よって議案第3号から議案第10号までの8件及び議案第23号から議案第30号までの8件、計16件については、議長を除く18人の委員をもって構成する
予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することに決しました。
ただいま設置されました
予算特別委員会の正副委員長の互選について、議長からお願いいたします。
慣例により、
予算特別委員会の委員長には副議長に、副委員長には総務文教委員長になっていただいておりますので、互選の手続を省略させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
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○議長(
棗田澄子君) 議案第11号から議案第22号までの12件及び報告第1号の計13件については、お手元に配付の委員会付託区分表のとおり、所管の各常任委員会に付託をいたします。
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○議長(
棗田澄子君) 以上で、本日の日程は全て終了いたしました。
お諮りいたします。
議案調査のため、3月1日及び3月2日の2日間、休会いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
棗田澄子君) 御異議なしと認めます。
よって、3月1日及び3月2日の2日間、休会いたすことに決しました。
次回は、来る3月3日、午前10時から本会議を開きます。
ただいま御出席の諸君には、別に通知はいたしません。御了承の上、御参集願います。
本日はこれにて散会をいたします。
午前11時12分 散会...